蔵 (土蔵) 屋根替え工事 – 03
前回は既存の瓦を撤去する内容でした。
降ろした瓦は基本再使用します。
今回は「小屋組み」の解体作業に入ります。
先代から引き継いだ工務店の仕事としても2度目の蔵の工事。
解体作業と言ってもただ壊すだけでなく、以前の職方たちが何を考え納めているのか、
それを思うだけでも楽しいものです。またこの「希少作業」いつもある仕事では無いので
過去の記憶と従来の大工仕事が活きてくる部分もあるのです。
普段は何気なく建っている様な蔵、構造がどうなっているとも考えないかもしれません。
こんな風になっているのです。
いかがですか。蔵の屋根ってこんな作りになってるんです。
前にも書きましたが蔵の屋根は「置き屋根」。6枚目の写真にあるように屋根の土に
埋め込まれている「枕木」(?)と頂点の木組みが屋根構成の基本になっていて
枕木の所々に見える「パッキン材」を挿入して全体の高さ調整をしています。
100年前の大工さんたち、何を思いどんな将来が見えていたのでしょうね。
そして今回の作業の最後に、雨除けでブルーシートで養生をし次の作業を待つとします。
※ おまけ写真
やはり屋根の構成材「母屋」(もや)の写真です。