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蔵 (土蔵) 屋根替え工事 – 01

 

先代からのお客、Sさま。
今ある母屋も築50年を越え、建替えの際に表側にあった 「蔵」(土蔵)
現在の場所に「曳家(ひきや)した様で築100年は過ぎているとの事です。
今回の依頼は、軒先全体が下り、屋根組み全体をやり直すことでした。

 
     
「既存 骨組み」

その後、足場を設置し既存の屋根組みを調べるとすべての木材に多数の虫食いの跡が
見られ、軒先が下がったのはおもに虫食いによる食害が原因だったようです。
ただ、これも100年の歴史を感じる現象です。
この頃は所有の林から木を切り出し製材した時期だと思います。以前から言うように
木を伐る時期により木の中の虫の動きも違う話を聞いたような気がします。

上の写真は壊す前の構造部分。
蔵の屋根は基本置いてあるだけの「置き屋根」であり
小屋組み全体がどちらにも滑らないように頂点を「合掌づくり」で構成され
この大工作業も現在ではなかなか数少ない作業です。
回りを見渡せば朽ちる寸前の蔵も見受けられ、依頼をくださったお客さまにも
感謝しきりです。

現在は大工作業が終え、瓦作業が進行中。
この希少な仕事。
自社のためにも記録としてHPにアップします。